[’00年代があった vol.2] レビュー: EQUAL 『ごうだつゲーム』(2005年)
その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。 何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。 HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本...
その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。 何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。 HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本...
2021/12/15(水), 無雲が1stアルバム『無雲(MOON)』をリリースした。これまでSoundCloudを中心に楽曲を発表してきた神奈川のMCは、そのクオリティの高さから一部のリスナーから熱い支持を獲得。今回のリリースをサポートした名門レーベル・ウルトラ・ヴァイヴもそのひとつだ。 今回PRKS9で...
その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本のH...
近年日英で2Stepをベースとしたラップミュージック/HIPHOPがリバイバルしている。2000年代初頭に産声を上げたこのジャンルは、同時代的にはm-floなどの功績により主にJ-Pop寄りのフィールドで当時のポップスをアップグレードする役目を果たしたのち、本国UKでの衰退と時を同じくして推進力を失っていっ...
I-DeAの『self expression』(2004年)への参加で一気にシーンの注目を集めて以降、15年以上経った今もSEEDAはフレッシュだ。若手との共演、いち早くUK Drillを持ち込む先見性、ニートtokyoのブランド確立…。常に我々の耳目を集める、その動きに裏打ちされた考えはどのようなものなの...
2021年11月17日、ill-bosstinoとdj hondaによる『KINGS CROSS』がリリースされた。常に動き続ける一個小隊・THA BLUE HERB RECORDINGSは今年だけでもYOU THE ROCK★の復活作『WILL NEVER DIE』も世に送り出しており話題を呼んだばかり。...
日本のHIPHOPシーンでG-Funkを始め、西海岸のスタイルが勢力図の一角を担った時期が確かにあった。OZROSAURUSやDS455はもちろん、TWO-JやHYENA, GHETTO INC.…。時代の移り変わりとともにその勢力は以前ほどの規模ではなくなった感もあるが、先日Daichi Yamamoto...
LIBROが3年ぶりのアルバム『なおらい』をリリースした。裏方としての仕事はたまに見えつつ、ラップ音源となると2003年以降10年以上沈黙していたLIBRO。2014年にカムバックしてからは毎年リリースを積み重ねてきただけに、我々もいつの間にかLIBROの音源が届けられることに慣れてしまっていたのではないだ...
表舞台に出てきてから、一気にシーンのマジョリティが認知するに至る。もしかするとその最速記録ではないだろうか。 CYBER RUI。 それまでにもSoundCloudで音源をアップしていたものの(現在は削除)、ABEMAラップスタア誕生に応募した投稿動画が公開されたのは2021年9月15日。Twitterで2...
STACK THE PINKの名前をシーンで見掛ける頻度が増えてきた。元々筆者(遼 the CP)が彼の活動を捕捉したのは2020年12月。盟友・LLLとの配信デビュー曲”Blurred”のクオリティに驚かされてからだ。その後彼は加速度的に露出を増やしていく。各種MCバトルでの活躍が...