Column/Interview

2021年11月17日、ill-bosstinoとdj hondaによる『KINGS CROSS』がリリースされた。常に動き続ける一個小隊・THA BLUE HERB RECORDINGSは今年だけでもYOU THE ROCK★の復活作『WILL NEVER DIE』も世に送り出しており話題を呼んだばかり。今回の『KINGS CROSS』もまた、「BOSSとhonda」という意外性を持った、しかしその裏に確かな必然性のある作品を届けてくれた。

本作がいま実現した背景、込められた思いはどこにあるのか。ILL-BOSSTINOの言葉から見えてきたのは両者の(筆者にとっては)意外な関係性と、だからこそ生まれたシナジー、そして両者のぶつかり合いの中でも変わらないアーティストとしての哲学だった。





「何度も言うけどレベルが違うんだ」

─” A.S.A.P.”などで昔のお互いの状況なども語られていますが、元々ILL-BOSSTINOさんがdj hondaさんを知ったきっかけはなんだったんですか?

ILL-BOSSTINO:
honda(dj honda)さんは北海道出身で世界で活躍してるっていうのはもちろん昔から知っていて、地元にhondaさんが来ることがあれば俺も1人の客として遊びに行く。始めはそういう距離だった。「一緒に写真撮ってください」とも言えないというか、それすらある程度のレベルに行かないと言えない、そんな近づけない雰囲気があったよ。

でも2009年にhondaさんが日本に帰ってきて…B.I.G.JOEと一緒に『UNFINISHED CONNECTION』(2015年)を出したことは俺の中で大きかったね。「あ、俺らともやってくれるんだ」っていう。要は「単発じゃなくて十数曲作ったりするんだ、SOURCE MAGAZINEの中にいる人じゃなくて、リアルにそこにいるんだ」っていう生身の感覚が出てきた。

でも俺もTHA BLUE HERBで動いてたし、すぐにどうこうじゃなくて。現場とかで顔合わせる機会が何度かあって、挨拶を交わすうちに距離が縮まって…って感じだった。その頃からちゃんと話せるようになったね。



─2009年以降だと既にTHA BLUE HERBのキャリアも確立されている時期ですよね。その状態のILL-BOSSTINOさんがdj hondaさんを見上げるように語るのは意外です。

ILL-BOSSTINO:
もちろんだよ、だってhondaさんは今でもTHA BLUE HERBのことなんて大して知らないと思うよ。というかレベルが違うから。俺らのことなんて構ってないし、全然見てる世界が違う。

人としてのスケールやレベルが違うんだよ。別に日本のシーンの勢力図みたいなことに構ってないし、hondaさんのスタジオに今年50歳の俺が行こうと、20歳そこそこの奴が行こうと、「やる気があるなら録るよ」って感じ。「THA BLUE HERBでのBOSSはこうだから今回はこうしてやろう」みたいなことは一切ないし、「カッコ良いラップしてみろよ、こっちはいつも通りやるから」ってだけだよ。だから、今日のインタビューもそれを踏まえた上で話してくれないとマジで時間無駄にするよ。何度も言うけどレベルが違うんだ。



─ちょっとそういう見上げ方だと思ってなかったので驚きですね…。そこから今回の制作に至ったのはどういう経緯だったんですか?

ILL-BOSSTINO:
さっき言った通り少しずつ話す機会が増えた中、昨秋くらいにDJ KRUSHさんとhondaさんが同じ箱でプレイするイベントがあって、俺も遊びに行ったんだ。そのときバーカンでhondaさんとサシで、ガッツリ語った。それまでも飲んだことはあったんだけど、そのときは音楽の話を、明け方のクラブで初めてしっかり話したんだ。そのときはTHA BLUE HERBとして2枚組のアルバムを出し終えて、一方ではO.N.OとYOU★ちゃん(YOU THE ROCK★)が『WILL NEVER DIE』(2021年)の制作に入るかって時期で…ちょうど「俺もやってやるか」って時だったんだよ。

そしたらもうそこで「じゃあ来週スタジオ来いよ」って言われて、翌日にはビートが数曲送られてきて「好きなの使えよ」って。それで翌週スタジオに行ったら「1曲録るか」ってなって、それで出来たのが”GREED EGO”だった。



─なるほど。その後すぐにアルバムサイズで制作しようという話になったんですか?

ILL-BOSSTINO:
まず、hondaさんのスタジオってhondaさんが録音、ミックス、マスタリング…全部やるんだよ。俺はあれこれリクエストはするけど、基本的にラップを吹き込むだけ。そうして出来上がったものを聴くと、これまで俺が録ってきた曲と音の鳴りや俺のヴォーカルの作りが全然違うんだ。そうなったとき、hondaさんとの曲を…例えば他の色んなプロデューサーと作った曲と並べて1枚のアルバムにしたりすると、そこで全体を統一するためのエンジニアリングがもう一度入る訳じゃん。そうすると、このhondaさんの鳴りも均一化されてhondaさん特有の鳴りが失われちゃうんだよね。そう考えると他と混ぜられないなって思ったから、「アルバムサイズでやりましょう」って言ったんだ。



─アルバムサイズでやろうと持ち掛けた時、dj hondaさんの反応はどうでしたか?

ILL-BOSSTINO:
「ああ全然いいよ。ちゃんと付いて来いよ」って感じ。何度も言うけど格が違うからさ。俺がいかに喰らい付いていくかの勝負だよ。



「マジで何聴いてるんだお前?って思うよ」

─そこから実際の制作はどのように進んだんでしょうか。

ILL-BOSSTINO:
最初はビートを幾つか貰って、俺が好きにリリックを書いて録る、って感じだった。リリックの内容に関しては俺がやりたいようにやった、そこに口出しされたことはない。ビートも何百曲とある中から、どれを使うかは俺が決めさせてもらったね。

一方でhondaさんがアメリカでやってた制作の流れはまた違ってて。hondaさんの場合は昼の1時くらいにラッパーとスタジオ入って、hondaさんがネタを選び始める。その横でラッパーもリリックを書き始めて、3時間後くらいにRECする。その後2時間後くらいにミックスが終わる、ってスタイルなんだ。そのやり方はすげえHIPHOPだと思うんだ、その場で生まれたものをそのまま閉じ込めるっていうかさ。

でも、俺自身は最初そのやり方でやりたいとは思わなくて。俺はもっと言葉を吟味して、ちゃんと向き合いたい。だからクラブで語り合った時も…「俺はそのやり方じゃやりたくないです」って言った。そしたら「じゃあ良いよ、お前のやり方に合わせるよ」って言ってもらって、だからビートを貰って、俺がリリックをじっくり書いて、1週間に1度くらいスタジオに行って録る、って形になったんだ。

そうやって7-8曲は録ったんだけど、途中からやっぱり俺もhondaさんのやり方で録ってみたいと思った。なぜかって言うと、hondaさんはスタジオで曲をフリースタイルでアレンジしてくんだけど、そのレベルや振り幅が他とは全く違うんだ。同じネタでもその日の気分ややり方で全然違う仕上がりになっていく。スタジオのその場だからこそ生まれるものがある、ちょっとそのやり方でもやってみたいなって。

だから途中からは、俺もスタジオに入ってって…たくさんある自分の言葉の中からラインを作っていって歌詞をその場で作る、ってことをやったんだ。



─これまでにないリリックの作り込み方を行ってみて、いかがでしたか?

ILL-BOSSTINO:
まあ、やっぱり楽しいよね。俺の歌詞が当初には予想もしない展開をしていくっていう楽しさはあった。でもやっぱり、俺はあとに残す歌詞を作りたいんだ。だからその場で書きっぱなしにするんじゃなく、録ってから何ヶ月か経った後でも、「やっぱりここは直したい」って箇所は直させてもらった。そこは俺の流儀でやらせてもらったよ。



─リリックの作り込みの話になったので聞かせて下さい。今回もかなり堅い韻が全編通して徹底されています。ILL-BOSSTINOさんのラップはとかく歌詞の内容の話になりがちですが、このライミングへのこだわりを教えて貰えますか?

ILL-BOSSTINO:
なんかたまに俺のことを「韻踏まないで喋ってるだけ」とか言う奴いるんだけどさ、マジで「何聴いてるんだお前?」って思うよ。俺ほど踏んでる奴いねえから。踏んでることにも気付かせねえくらいナチュラルに踏んでってるってことなんだろうけどさ。まあいいよ、そこはお客の判断で。

俺の初期の頃のラップの作りは、さほど語尾で踏むことに拘らず、自由にやってたところはあったから。でもそれは極々初期の話であって、それ以降は踏みまくってっから。俺ほど韻にこだわってる奴、いないよ、気付く奴は気付いてるよ。



─韻へのこだわりも踏まえた上でのリリックであると。

ILL-BOSSTINO:
そう、リリックの構成要素としては歌詞の内容もだよね。誰よりも人生掘り下げて語ってきた自負がある。まあ、誰が評価すんのって言ったら俺だから、そこは俺の評価として言わせてくれって感じで。

だから、人生についての語りと韻の両立。これをやろうとするのはとても労力を使う作業なんだ。俺はそこの苦しさとずーっと付き合ってる。俺はその苦しみと共に生きて、だからこそ生み出せるものがある。



─以前の曲に「心をすり減らしその削りカスで得るもの つまり情熱よお前のスタミナを試すぞ」(“Still Standing In the Bog”)というラインがありますが、それを地で行ってますね。

ILL-BOSSTINO:
そう、ずっとやってる、ずっと試してる。だからこそクオリティを落とす訳にはいかないんだ、一度やっちゃうとさ。人生について語る、それ自体は別に誰でも生きてりゃ何かしらインスピレーションもあるし、書けるはず。問題はそれをどうやって語るかってことで。

言葉の絶対数って、辞書に載ってる以上限りがあるじゃん。で、俺まで来るともう、そのうちの相当数を使ってるんだ。出来れば同じ言葉を使いたくないから新たな表現方法、言葉を探していく。その作業も楽しいけど苦しいよね。トレジャーハンターみたいに言葉の宝箱を探してんだけどさ、ほとんどもう開けちゃってて、それでもまだ開けてないものを探す作業。ここまでやってるのが何人いるかは知らないけど、でもこれは、言葉に真摯に向き合ってるラッパーなら同じ思いを持つところだと思うよ。





─そうしたリリックの練り込み方や、dj hondaさんとの制作背景があった中で、今回のアルバムをどのようなコンセプトにしよう、という位置付けはありましたか?

ILL-BOSSTINO:
いや、hondaさんとやったからといって何か語ることを変えたってことはないね。もちろんhondaさんとやることに対してフレッシュな気持ちになったり、喰らい付いていく勢いが出たりってことはあった。でも最終的に進んでいくと、やっぱり俺の語ってきたライフストーリーの2021年版になってる。それはいつも、誰のビートでやっててもそうだから。



レジェンド枠、若手、リスナー…それぞれへの思い

─その中でまず耳に残ったのが、”COME TRUE”での「若手戦わせて金貰いたくないっす」など、ILL-BOSSTINOさんがあくまで楽曲制作を続ける理由、翻って「審査する側にはいかない」思いで。”DO OR DIE WITH NO REHEARSAL”でも同じ思いを持ったラインが出てきますが、このあたりのお考えを聞かせて下さい。

ILL-BOSSTINO:
俺は今回、レジェンド枠として、どっかの企業から金貰ってやった訳じゃない。目の前のdj hondaとサシで、あのビートを浴びながら身一つでやったんだ。少しでも気負ったらすぐに吞まれそうなスタジオの雰囲気でさ、16ラウンドやり切った。だからさ…お前らもそこにいねえで早くやれよってことだよ、単純にさ。





─その点含め、本作は色んな人との関係、視点が詰まった作品だと感じています。例えば…若手アーティストについての考えを教えて貰えますか?”KILLMATIC”では「色んな流行りのラッパーたち聴いて、最後にこのアルバム聴いて死ね」とあります。”DRAGGIN’ MY LIP”でも若手アーティストとの出会いを語られたりと、言いぶりは異なりますが若手への目線も各所で見えるなと。

ILL-BOSSTINO:
最近の若手なんて…よく名前の挙がるようなラッパーなんてもう、みんな最高だよ。みんな最高、いけるとこまでいっちゃってくれ。さすがに俺と彼らが直接リンクするかって言うとそれは分からないけどさ、下手すりゃ親みたいな年齢だし。

だからと言って親目線で見てる訳じゃなく、同じフィールドのプレイヤーとして見てる。もちろん粗削りな部分はあったりするけどさ、そんなの過程だから当然だよ。俺だって言ったらまだ過程だし、それはみんなそう。でも…ほんとに過程の状態が見えるのが今は面白いなって思うよ。

どういうことかって言うと、俺って1997年、27歳のときにTHA BLUE HERBを結成して、『STILLING, STILL DREAMING』(1998年)を出してラッパーとしてのディールを始めたんだけど、そのときにはもうビシッとラッパーとしてのスタンスを作って世に出てきたんだ。それからも考えや声、やり方も変わった部分もあるけど、根底にある”BOSSIZM”(上記アルバム収録)は1997年から変わってない。今でも俺は、この曲を正々堂々と人前でキック出来る。でも今の人たちは、まだスタンスを探してる最中の曲を見せちゃう、見せてくれるんだ。そのまだ試行錯誤してる時期が見えるのがめちゃくちゃ面白くて…HIPHOPってある意味、そこが一番面白いのかなって思う。「何が出るか分かんないけど、まずはやってみる」ところにこのカルチャーの面白さがある。それは俺も27歳になる前色々試してた時期があったけど、もう音源としては残ってないから。まだ試行錯誤している、整ってない、ハチャメチャな、でも「これだよな」って思える、そんな若さと初期衝動が見えるのは楽しいね。





─THA BLUE HERBはかつて”アンダーグラウンドvs.アマチュア”で粗削りな音源を世に出す「未熟なラッパー」へのカウンターを打っていましたが、それとは意味合いは違う?

ILL-BOSSTINO:
違うね。もうプレイヤーの絶対数が全然違う。あの時代、アマチュアのくせにいっちょ前にレコード会社に大金ださせて音源作ってCD作ってビデオ録って、それをTVとかで流してた、その頃とはもうみんなレベルが違うよ。今の人達はもうちゃんとアーティストだよ。自分達でお金もレーベルも制作も工面してやってるし。あの時代の奴らよりも全然上手いしね。もちろん若いプレイヤーは気にしてないと思うけどさ、「昔の」とか「シーン」とかガンガン無視して好き勝手やっちゃってくれ、全部ぶっ壊していいから行けるとこまで行ってくれって思ってるよ。俺も今回はhondaさんが「2021年の最新版のdj honda」を聴かせてくれて、俺もそこに乗ってるし。お互い好きにやろうぜって感じ。



─”REAL DEAL”では一度ファンから離れた/HIPHOPから離れたが戻ってきた人への歓迎、一方でその間支えていたリスナーへの感謝も忘れてはならない、という言葉が感動的です。

ILL-BOSSTINO:
そうだね、こういうのは実際あることだし…悪い感情は全然ないよ、ほんとにお帰り、でもその間支えてくれてた奴らのことはリスペクトしてくれよなって。

でも俺も音楽をビジネスにして長いけどさ、その意味で言うと俺らの世代って人口としてめっちゃ人数いるんだよ。今の若い世代の方がずっと少ない。確かに俺の世代の奴らはクラブにはもう来ないし、子育てで忙しかったりするんだろうけどさ。でも俺はこいつらに向けて歌ってる。そしてこいつらがちょっと子育てや仕事が落ち着いて戻ってくればさ、もう数としてはそれで十分なんだ。俺はそのタイミングを待ってる。だからこそ「久しぶりに戻ってきてくれて嬉しいぜ、待ってたよ」って感じだよ。



─色んな目線で色んな人を鼓舞する言葉が並ぶ作品だと感じます。

ILL-BOSSTINO:
やっぱり俺もhondaさんとスタジオ入ってヒリヒリしながら録っててさ。「あのUSのラッパーはどんな奴なんですか」って聞けば全員知ってて教えてくれる、それでワクワクするみたいな環境で録り続けてると、やっぱりみなぎるものがあるよね。そうなってくると「お前もやってみろよ、お前はどうなんだ」って気分にもなってくる。それは同世代のプレイヤーであったり、リスナーであったり、若い奴らであったり。誰であってもいまストラグルしてる人達に対して伝えたかった感じだよ。

だから俺も、この制作中は滾ってたよ。楽しんでやってたよ。hondaさんが言うのは「ゼロの状態から始めて1日1曲出来るよ」ってことで。だから大変ではあったけど、楽しかったし一気に仕上げた感じがあるね。今でもhondaさんと話すときは緊張するけど、充実した時間だったよ。



─やはり何度伺っても、ILL-BOSSTINOさんが畏怖する存在が実際にいるんだ、という驚きがあります。これまでの作風からしても、上の世代になびかない感じと言うか。

ILL-BOSSTINO:
だって俺が札幌で遊ぶ場所って大体そういうところだからね。札幌って昔から音楽やDJ文化が根付いてる場所だからさ。俺もそういう人たちに囲まれて育ってきてるから…俺がホームと思ってるクラブなんて、スタッフはみんな俺より年上だから。そういう場所で遊んでるから、常に先輩たちに音楽のことを聞いたり教えて貰うってことはあった。

でも、確かにHIPHOPに関してはそういう存在があんまりいなかったかもしれない。もちろんDJ KRUSHさんとかは大先輩だけどさ、何年かに1回現場で会ったりする、そのとき色々教えて貰うって感じ。だからhondaさんみたいな、HIPHOPの全てを知ってる存在がさ、同じ地元にいる、そういう先輩と巡り会って共に作品を作れたっていうのは大きかったよ。マジでHIPHOPのことはなんでも知ってるからね、あの人。もちろんその上で、作品の上では意地でも対等に持ち込んでるからね。そうじゃないと意味ねえから、グイグイやらせてもらったよ。



─その喰いつきながらも充実した制作を、この16曲のタイミングで仕上げにしようと思った理由はなんですか?

ILL-BOSSTINO:
単純にCDに入んないからだよ。hondaさんとも話して、「これ以上やると入んなくなるからやめとこう」って話して決めた。やろうと思えばまだ全然いけるよ。やっぱりCDで作って、歌詞カードもブックレットも作って、誰かの手元に届ける。それがのちに残るってことをまだ信じてるからさ。



─なるほど。そんな制作中の状況を表したのかと思えるものとして「まだだ、あいつはもっとやってる」「まだですか。これでも俺的には相当早く…」などのセリフが出てくる場面が” A.S.A.P.”にありますね。

ILL-BOSSTINO:
あれはhondaさんがよく言うセリフなんだよ。実際録ってるときにさ。それ聞いて俺も奮い立つって感じだよ。俺もまだまだこれからもいけると思ってるしね。これとは別にいくつもプロジェクトが動いてるし、まあ楽しみにしといて欲しい。

今後もまだまだ動き続けるよ、やってみたいこと、やってないこと、どっちもあるからね。



─そうしたヒリヒリした雰囲気から少し離れたものとして、”BANDIERA”がありますよね。サッカーの地域性をHIPHOPに重ねた1曲ですが、ユニークな仕上がりになっていて。

ILL-BOSSTINO:
ユニークだよねこの曲、俺も大好きだよ。あの叫んでるのだって…なんていうか、そういう吹っ切れ方をする雰囲気になれたんだよね。自由に遊べたんだ。サッカーはずっと好きだしね、どこのチームがというよりはどこの試合も楽しんで観てるよ。

曲のテーマとしては、”BANDIERA”ってひとつのチームだけでキャリアを全うするサッカー選手のことをそう呼ぶんだ。あるクラブに入団してキャリアの最後までその土地をリプレゼントする。HIPHOP的なんだよね、すごく。

だからこそ自分を重ねる部分があって曲にした。俺は元々函館生まれで札幌に出てきたのは19歳のときだけどさ、それでも俺は札幌のBANDIERAなんだって宣言してるんだ。この曲や”‘CAUSE I’M BLACK”しかり、THA BLUE HERBのときだと出来ない遊びが出来た部分がある。そんな作品になったと思うよ。


─ありがとうございました。


───
2021/11/24
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作品情報:


Tracklist:
1. DO OR DIE WITH NO REHEARSAL
2. GREED EGO
3. A.S.A.P.
4. KILLMATIC
5. REAL DEAL
6. EVERYWHERE
7. SIGNATURE
8. ‘CAUSE I’M BLACK
9. UNCHAIN
10. BANDIERA
11. COME TRUE
12. KEEP WHAT YOU GOT
13. SEE YOU THERE
14. GOOD VIBES ONLY
15. DRAGGIN’ MY LIP
16. STRONG ENOUGH

アーティスト : dj honda × ill-bosstino
タイトル : KINGS CROSS
レーベル : THA BLUE HERB RECORDINGS
発売日 : 2021年11月17日(水)
Purchase: https://thablueherb.lnk.to/kingscross 

①通常盤(CD)
フォーマット : CD(初回生産限定デジパック仕様、歌詞カード付属) / DL
品番 : TBHR-CD-038
税抜価格 : 3,000円
バーコード : 4526180580546

②受注生産限定盤(CD+Rap Tee)
フォーマット : CD(初回生産限定デジパック仕様、歌詞カード付属)+Rap Tee(Tシャツ) ※CDは通常盤と同じモノになります。
品番 : TBHR-CD-038BLM / BLL / BLXL / BLXXL
税抜価格 : 9,000円
Tシャツのボディ、色、サイズ展開 : United Athle 5942-01(6.2oz.)、黒色、M / L / XL / XXL
バーコード : 4526180580553 / 4526180580560 / 4526180580577 / 4526180580584

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