[’00年代があった vol.8] レビュー:SMRYTRPS『ことばのおんがく』(2004年)
その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本のH...
その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本のH...
2020年にその活動を本格化して以降、一気にハードコアなリスナーの心を鷲掴みした大集団・LSBOYZ。そのヒリついたストリート感、併せ持った繊細な筆致は00年代後期~10年代前半の東京のストリートシーンを彷彿させた。そしてクルーの中でもこの特徴を色濃く持つのがPeedogだろう。今回リリースされたソロEP『...
「最高のラップスキルと深き感性を引き連れて復活を遂げた」大阪を拠点に活動し、名門レーベル・LOWHIGHWHO?(以降LHW?と記載)初期より唯一無二のラップで名を馳せるMC・YAMANE。このフレーズは2015年4月にフリーダウンロード作品『I LOVE YOU』リリースをもって彼の音楽活動復帰がアナウン...
その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本のH...
WDsoundsは2004年に設立された東京のレーベル。オーナーの澤田政嗣はハードコアバンド・PAYBACK BOYSのヴォーカリスト名義のLil MERCY, あるいはラッパー名義のJ.COLUMBUSとしての活動でも知られる。この多面的な顔を持つレーベルオーナーのもと、WDsoundsはハードコアパンク...
「顔認証で解けるiPhoneのロックが解けないくらい腫れた目の夜」(“zzz”)徳島から突如現れたリリシストかつパンチライン巧者・Watson。2021年11月にリリースしたEP『Thin Gold Chain』の魅力がシーンにじわじわと浸透し、各所で確かな熱狂を起こしつつある存在だ...
2022年3月4日(金)、Pitch Odd Mansion(POM)とMS Entertainmentによる名作コンピレーションシリーズの第3弾となる『2 HORNS CITY #3 -INSOMNIA HOTEL-』がリリースされた。前回の第2弾から4年を経ての新作。その間に各自の音楽活動があり、コロナ...
1月28日、DU BOOKSより、つやちゃんによる書籍『わたしはラップをやることに決めた』が発売された。女性のHIPHOPアーティスト達が発表してきた作品、抱いてきた想いをすくい上げた本書は、日本のHIPHOPにおいて光が十分に当たってこなかった領域を確かに照らして見せた。 もちろん本書は(著者が書籍内で記...
2022年3月4日(金)、Pitch Odd Mansion(POM)とMS Entertainmentによる名作コンピレーションシリーズの第3弾となる『2 HORNS CITY #3 -INSOMNIA HOTEL-』がリリースされた。前回の第2弾から4年を経ての新作。その間に各自の音楽活動があり、コロナ...
1月28日、DU BOOKSより、つやちゃんによる書籍『わたしはラップをやることに決めた』が発売された。女性のHIPHOPアーティスト達が発表してきた作品、抱いてきた想いをすくい上げた本書は、日本のHIPHOPにおいて光が十分に当たってこなかった領域を確かに照らして見せた。 もちろん本書は(著者が書籍内で記...