Column/Interview

[’00年代があった vol.3] レビュー: 瘋癲(FU-TEN) 『FLIP HOP』(2005年)

その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。 何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。 HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本...

[’00年代があった vol.2] レビュー: EQUAL 『ごうだつゲーム』(2005年)

その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。 何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。 HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本...

[’00年代があった vol.1] レビュー: SUIKEN x S-WORD 『HYBRID LINK』(2005年)

その年史が積み上がるほど歴史の記述はシンプルになる。何十年分の歴史を決まった分量に収められるよう、歴史の背骨を構成する要素以外はこそぎ落とされていく。HIPHOPも同様だ。黎明期にして黄金期とも言われる1990年代、まだ「近世」と言える2010年代の発掘・アーカイブ作業を横目に、2000年代における日本のH...

レビュー: HARZEY UNI『Untitle』─ 「大阪のはしっこ」のブロックパーティー史との歩み by @crazy_korn

「俺はこのアルバムで、人生変えたるつもりやねん!邪魔すんなや!」 “Getout”のパフォーム中、高らかにそう叫んだのは寝屋川の生んだ関西屈指のソウルマン・HARZEY UNI。2021年3月末、1stアルバム『Untitle』をリリースした彼だが、この場面は同年7月に大阪のクラブハ...

That man, being bluesy… / 小林勝行という男 ─ ベストワークス17選 by @VinylDealerBB

神戸弁、男子校ノリ、下ネタ…そして最高にブルージー。筆者が、神戸薔薇尻こと小林勝行というアーティストを語る上で、まず連想したキーワードだ。彼を知らない人が見れば中々とっつきにくい印象になりそうだが、(誤解を恐れず言えば)それが事実でもある。ただし、そんなテーマさえ内輪ノリに留まらず、全国に届かせるに充分な強...