ActuallyNotBillがキュレートするアルバム『daria vs. core: it’s giving charity! 』がSoundCloudでリリースされた。

本作は2021年夏ごろからにわかに活気づく「Hyperpop後」のムーブメント/ジャンルであるdariacoreに焦点を当てた1作。参加にはこのムーブメントの立役者であるleroy (a.k.a. dltzk)を始めd1tto (a.k.a. quannnic)やsaoirse dreamらが参加。このムーブメントの一端を窺い知れる内容となっている。

dariacoreについて、サウンド面での厳格な定義はまだ定まっていない。元はdltzkがオルターエゴのleroy名義で、「daria」というカートゥーンキャラクターを映したジャケットに「#dariacore」と名付けて打ち出した楽曲群がミーム化したもの。各アーティストがこぞって好きなキャラクターをベースにした「XXcore」を発表している。

そのミーム的な遊びの側面はやや薄れてきた感もあるが、サウンド面で多くに共通するのはグレーなサンプリングをベースに、Hyperpop以降の「割れ感」(=クリップノイズ感)の強さだろう。各国の若手アーティストが大胆なサンプルのもと、自由に切り貼り/音割りする中で独自の刺激を生み出している。(一方で権利的にグレーな側面も強いため、現状SoundCloudでのリリースに留まっているのもむべなるかなという部分ではある)

一時のムーブメントなのか、新たなジャンルの産声となるのか。いずれにせよこのタイミングで本作に触れることで、これまでにない刺激を得ることが出来るのは間違いないだろう。日本でもhirihiriが「turbocore」を発表するなど、各所で動きが加速している。

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