性差別表現を使うラッパーをMC・yoxenが非難





yoxenは昨年末に5枚目のEP『WAVES』をリリースしたばかりの気鋭のアーティスト

HIPHOPは社会的マイノリティにとって大きな武器となる音楽・カルチャーだ。

一方でこの文化が希求するマスキュリニティ(男らしさの誇示)は、しばしばこうした思想の持ち主が「男らしくない」と見なす対象──LGBTを始めとする性的マイノリティの人々への攻撃となって表れてきた。
現在に至るまでそのホモフォビックな言動が指弾されてきたSnoop Doggなどに代表される通り、マスキュリニティの裏返しとしての性的マイノリティへの攻撃は、HIPHOPが内在する構造的問題として今も付きまとう。

日本でもそのような言動に対する批判はHIPHOPコミュニティ内で年々高まりつつあるが、この度Emo Rapの旗手としてSmellorangeの作品への参加などでも知られるMC・yoxenが明確に苦言を呈した。

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同ツイートが示唆する通り、日本のHIPHOPでも同様の性的マイノリティへの差別的言動は付きまとう。
2020年9月にリリースされたBES『LIVE IN TOKYO』は素晴らしい作品だったが、その中の一節「Kill Batty Man あとChi Chi Man」というリリックについてはリスナーから疑問の声が上がった。
加えて1月10日にMVが公開されたLunv Loyal "My S**T"でも「地元の友達にいらないゲイ」とのラインがあり、Youtubeのコメント欄ではこの是非について喧々諤々の議論が為されている。

yoxenの今回の発言もこうした状況を踏まえてのものだろう。

HIPHOPは常に「最新」を更新し進歩し続けるジャンルだ。
それにはビートやフロウの変遷のみならず、バックグラウンドとなる社会認識、それに基づき「誰を攻撃し、誰が弱者なのか」の価値判断の更新も含まれる。
今回こうした明確なスタンスの提示がアーティスト側から為されたことは、シーンにとってせめてもの光と言うべきだろう。

作品情報:

(ジャケットクリックで配信先にジャンプ)

Artist:yoxen
Title:WAVES
Label:THE PASTFOREVER
2020年12月31日配信リリース
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