インタビュー: pvrple hyxe - 誰もいない地元から叫ぶもの





pvrple hyxeの存在をPRKS9側が初めて認識したのは、SNSで「これから来る若手を教えて欲しい」とポストした我々への、フォロワーの方からの返信でだった。

ラップを初めて半年と少し、当時はまだ"GhostFreak"をアップしただけの存在だったpvple hyxeを既に掘り当てていたフォロワーにも驚かされるが、事実この曲のインパクトは衝撃的だ。

その激しいシャウトやフロウの勢いと裏腹に、リリックに敷き詰められた前向きな、自分と誰かを救うための言葉たち。わずか16歳でこれらを強力な楽曲として結実させたpvrple hyxeの言葉は、実のところ「誰もいない」土地から発せられる叫びだった。




─まずは簡単な自己紹介をお願いします。

pvrple hyxe:
pvrple hyxe(パープルヘイズ)です。2004年生まれの16歳です。出身は宮崎で、現在の活動拠点も宮崎です。地元では、身近に音楽とかやってる人は全然いないですね。



─HIPHOPに出会うまではどのような音楽を聴いていたんでしょう?

pvrple hyxe:
洋楽とか父がいつも流してるいろんな音楽を聴いてました。その時はまだHIPHOPとか知らなかったんですけど、2pacの"California Love"とかも流れてました。父は色んなジャンル聴くので、自分の中でこのアーティストやジャンルが好き、というのはあまりありませんでした。




─そこからHIPHOPに出会ったきっかけは?

pvrple hyxe:
小学校の時くらいからYouTubeで気になってた洋楽とか、当時父の聴いてた曲とかを調べ始めて…そうしたうちに、自然にHIPHOPを聴くようになりましたね。


─HIPHOPのどういった部分に共感したのでしょう。

pvrple hyxe:
シンプルに他の音楽より刺激的でかっこいい部分です。曲だけに限らずファッションなどの面でも何か刺激を感じる部分が多かったと思います。


─特に影響を受けたアーティストなどはいますか?

pvrple hyxe:
影響を受けたアーティストは日本にも海外にもいっぱいいるんですけど、特に(クロスジヒトリの)ORIGAMIさん、₩さん、hxpe trashさんは影響を受けざるを得ないです。海外で1番影響受けたのはScarlxrdです。

HIPHOPにのめり込むようになって初めて聴いた海外ラッパーはLil Yachtyで、それから今でもずっと好きなラッパーですね。最近ではIcy Narco, Mimi Barksとか聴いてます。ラッパー以外でもアニメからの影響も大きいです。映像作品の中でもアニメは1番自分の感情が溢れ出てくるので。ほぼ毎日アニメからは刺激受けてますね(笑)



─クロスジヒトリからの影響は常々公言してますよね。特にオススメの音源などあれば教えてもらえますか?

pvrple hyxe:
ORIGAMIさんの曲だと"louis v"が特に好きです。それこそ初めて聴いたORIGAMIさんの曲で…「え、日本語でこんな乗り方出来んの?」って思った記憶があります(笑) 確かインスタライブで「良いビートを見つけて宇宙語でラップしたときのフロウでこの曲が出来た」って話してて、最高です。

origami · Louis v


₩さんの曲だと"FFA"が特に好きです。"Shout"みたいな破壊的な曲もたくさん聴くんですけど、"FFA"は曲調に対してリリックが攻撃的で特に好きです。あと、クロスジヒトリのサンクラアカウントに"FFA"を(クロスジヒトリのDJ・ビートメイカーである)yuotoさんがREMIXした曲があるんですけど、それもよく聴きますね。

· FFA


hxpe trashさんの曲だと"hxpe trash"が特に好きです。リリックで「人を愛すためにまず自分を愛すことを知る」ってあるんですけど、マジでめちゃくちゃ喰らいました。あとは"project power"もよく聴いてたんですけど今サンクラになくて…また聴きたいですね。

hxpe trash · "hxpe trash"



─ラップを書く上での主なモチベーション、伝えたいことはなんでしょう。

pvrple hyxe:
何か自分の中にある感情が大きく出てくる時にリリックを書くことが多いです。だからアニメ見た後とかに書くこともありますし。ほとんどは何かイライラしたりムカついたりした時に書くので、激しい曲が多いですね(笑)

フロウとかはその時自然に降りてきます。自分にしか感じることが出来ないことを書くし、みんなも感じる怒りだったりそうした表現も曲にぶつける。曲を聴いてる人も何か抑えきれないものが込み上げてくる時があるわけで、皆んなも共感できる部分も少しはあると思うんです。だからライブとかするときはその場にいる全員でフィールしたいです。特に名古屋はリスナーもアーティストもカッコ良い人たちばっかりなので、初ライブは名古屋に行って暴れたいと思ってます。



─HIPHOPを自分で始めたのはいつ頃ですか?その経緯や当初の活動内容はどんな感じだったんでしょう。

pvrple hyxe:
ラップを始めたのは半年くらい前です。始める前まではインスタで色んなアーティストを毎日ディグって、ひたすらYouTubeとかサンクラで日本も海外も色んな曲を聴いてました。特にTrapをめちゃくちゃ聴いてました。そんな中で、サンクラの自動再生で流れてきたhxpe trashさんとForce Painさんの"ALL IS MINE"って曲を聴いて「なんだこれやべえ」ってなって。



その時はまだシャウトとか全く聴いたことなくて、そのときであった破壊力に魅力を感じました。それからもっと色んな人を聴くようになったんですけど、ある時色んな人が₩さんの"AKAZA"って曲をメンションしてて。自分もアニメが好きだった中、鬼滅の刃も好きで。ジャケットにも惹かれて聴いてみたらやっぱり「やべえ」って喰らわされたんです。

· AKAZA!

その"AKAZA"を聴いた日に₩さんのインスタをフォローしたらおすすめでORIGAMIさんが出てきて…またサンクラに飛んで聴いたら「こんな乗り方出来る人いんの」って衝撃がまたあって。それまでTrapを聴いてた時はずっとフィーリングで聴いてるって感じだったんですけど、それからは朝から夜までずっとORIGAMIさんたちを聴くようになりました。とにかく空いてる時間ずっと聴いてましたね(笑)

その頃に「リリックを見て聴いて、覚える」って面白さとかも分かるようになりました。それでクロスジヒトリの音源を毎日聴くようになった中で、ORIGAMIさんの"RPG feat. ₩"が出て…これを聴いたときに「俺もラップするしかないな」って決意しました。とにかく俺も、自分の声で人に影響を与えたいって強く思いました。それから…時間は掛かったんですけどすぐ機材を集めたりしてラップを始めました。だからここまでの経緯は、完全にクロスジヒトリのメンバーに影響を受けてます。




─MCバトルでも活躍するSTACK THE PINKさんたちとの共作が目立ちますが、近しい仲間・クルー・所属してる界隈について教えて下さい。

pvrple hyxe:
元々LLLと知り合いだったんですけど、自分が初めて曲を作った日にインスタのストーリーに載せたらLLLがメンションしてくれて。DMで「今度一緒に曲作ってみよう」って話になりました…めっちゃ嬉しかったですね。そこからSTACK THE PINKとも繋がって、3人で曲作ろうってなって完成したのが"Quwrof"でした。

STACK THE PINK · Quwrof ft.pvrple hyxe&LLL&STACK THE PINK (prod.selfkilla666)


2人とは同年代なんですけど、2人の曲からは良い刺激をいっぱい受けます。あとは"GhostFreak"に客演してくれたoddsixですね。oddsixとも自分が始めたばっかの時に繋がって。oddsixから曲の誘いがきて…やってみたらめっちゃやばいの作れたんですよ。それで自分からも誘って作ったのが"GhostFreak"でした。oddsixのやばいとこはあのクオリティをその日すぐに作って送ってくるとこです、早い(笑) マジでかっこいい奴です。

自分は特定のクルーには入ってないんですけど、これからもラッパーに限らず、「こいつかっけえな」って思った人とかと集まって曲を作りたいです。地元では身近に音楽やってる人とかいないので…ずっと1人でやってるより、そういう集団があれば新しい刺激もあって、また新しい音楽とか作れそうかなって。むしろ地元でカッコ良い音楽を作る人が出てきたら会って色々やってみたいですね。



─最後に、今後の予定について教えて下さい。

pvrple hyxe:
カッコ良い音楽を作り続けます。普段は全然こういうシャウトとか聴かない人達も、全員に「こいつヤバい」って言わせたいし、言わせます。もちろんシャウトだけに限らず色々やるつもりなので、まだ無名の自分に注目してて欲しいです。上で勘違いしてる奴らは食い潰して追い越します。


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2021/09/02
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